NISAってなに?初心者のために分かりやすく解説!

近年、資産運用に対する注目が高まっていますが、それに合わせて注目が高まっているのが「NISA」です。

NISAには少額投資非課税制度という正式名称があり、その名の通り決められた枠の中で「非課税」で投資ができるというのが人気の理由です。

この記事では、初心者の方でも理解できるように、なるべく分かりやすくNISAについてご紹介しています。

目次

NISAとは?

NISA(ニーサ)は、一言で説明すると個人投資家のための少額投資非課税制度です。

通常、株式投資などで得た利益のうち約20%を税金として納める必要があり、手元に残るのは利益の80%だけです。

しかし、NISAは非課税制度なので、売買によって生じた譲渡益や分配金などを全額受け取ることができ、通常の株式投資や投資信託の取引よりも税金面で優遇されています。

投資できる金額には制限がありますが、非課税で投資することができるというのがNISAの一番のメリットで、資産運用を効果的に行うための1つの選択肢として人気を集めています。

楽天証券やSBI証券など、証券会社にNISAの口座を開設し、その中で取引を行います。

NISAの種類(〜2023年)

NISAは下記の3種類に分けることができ、それぞれの概要は下記のとおりです。

一般NISA つみたてNISA ジュニアNISA
購入可能年齢 20歳以上 20歳以上 20歳未満
非課税保有期間 5年 20年 5年
年間非課税枠 120万円 40万円 80万円

ただし、これは現状のNISAの種類となっていて、2024年にNISAが新しくなり、上記の区分も変更になります。

新NISAについては下記で詳しくご説明しているので、そちらを参考にしてください。

非課税保有期間とは

非課税保有期間とは、NISAの口座で購入した株式や投資信託を非課税で運用することができる期間です。

この期間内で出た譲渡益や分配金はすべて非課税となります。

つみたてNISAの場合の非課税保有期間は下記のようになります。

  • 2022年に40万円投資 → 2042年に非課税期間が終了
  • 2023年に40万円投資 → 2043年に非課税期間が終了
  • 2024年に40万円投資 → 2044年に非課税期間が終了

このように、つみたてNISAを使って投資している金融商品について、20年後同時に非課税期間が終了するのではなく、特定の年度に購入した商品について非課税期間が終了します。

たまに20年経ったらつみたてNISAが使えなくなると思っている方がいますが、実際は制度が続く限りつみたてNISAを利用し続けることができます。

非課税保有期間が終わったらどうなるの?

では、非課税期間が終了した金融商品はどのように処理されるのでしょうか。

  • 課税口座に移動させる
  • 売却する

まず1つ目が、課税口座に移動させるという選択です。通常の口座に移動させることになるので、一般的な取引と同様に譲渡益や分配金に対して20%の税金が発生します。

またこのとき、その商品の取得価額は課税口座に移動させたタイミングの時価になります。

つまり、40万円で購入した商品が20年後課税口座に移動させるタイミングで80万円になっていて、さらに数年後評価額が100万円のタイミングで売却する場合は、20万円の利益として計算され、それに課税されます。

2つ目が非課税期間が終了するタイミングで売却するという選択で、この場合は譲渡益や分配金は非課税となります。

これからつみたてNISAを始めるという方は特に意識する必要は無いと思いますが、上記のような選択があるということだけ覚えておいてください。

年間非課税枠とは

年間非課税枠とは、1年間にNISAの制度を使って投資することができる金額です。

「少額投資非課税制度」という名前の通り、NISAを使って投資することができる金額には制限があります。

通常の投資とNISAを併用することは可能なので、つみたてNISAで投資をしながら通常の課税口座で投資をすることもできます。

つみたてNISAを利用しながら毎年100万円を積み立ててて投資したい場合は、つみたてNISA40万円、通常口座60万円という形で運用すると支払う税金を減らすことができますね。

2024年から新NISAが登場

2024年からNISAが新しく刷新することが決定しています。

現状3種類のNISAがありますが、2024年以降は下記の2種類となります。

新NISA つみたてNISA
購入可能年齢 18歳以上 18歳以上
非課税保有期間 5年間 20年間
年間非課税枠
  • 2階部分:102万円
  • 1階部分:20万円
40万円

大きな変更点としては、「一般NISA」が「新NISA」に変わります。

非課税保有期間や年間非課税枠は一般NISAを踏襲するような形となっていますが、新NISAは2階建ての制度となっていて、それぞれ下記のように分けることができます。

1階 2階
非課税期間 5年間 5年間
投資枠 20万円 102万円
目的 安定的な資産形成
  • 成長資金の供給拡大
  • 長期保有の株主育成
  • 安定的な資産形成

1階部分で選べる投資対象はつみたてNISAと同じで、金融庁の基準を満たした投資信託やETFに投資することができます。

2階部分は従来の一般NISAと同様に、投資信託やETFに加え、国内や海外の株式、REITなどに投資することができます。

つみたてNISAは現状の制度から変更はありません。

そして、ジュニアNISAは廃止されます。成年年齢が18歳に変わっているので、17歳以下はNISAを利用することはできません。

新NISAの特徴

まず、通常のNISAです。つみたてNISAと区別するために一般NISAと呼ばれたりもします。

  • 株式や投資信託から選ぶ
  • 購入から5年間非課税
  • 非課税枠は年間120万円
  • 最大600万円投資できる

つみたてNISAの特徴

つみたてNISAは、NISAと同様の制度ですが、金融商品に違いが合ったり、年間の非課税枠や非課税期間が異なります。

  • 投資信託から選ぶ
  • 購入から20年間非課税
  • 非課税枠は年間40万円
  • 最大800万円投資できる

非課税枠は年間40万円とNISAよりも少額になっていますが、非課税期間が20年間と長く、最大金額で見るとつみたてNISAの方が多くなっています。

iDeCoとの違い

よくNISAと合わせて耳にする機会が多い制度に「iDeCo(イデコ / 個人型確定拠出年金)」があります。

公的年金に上乗せする形で若い間に私的年金を積み立て、60歳以降にお金を受け取ることができます。

iDeCoは老後資金の準備だとイメージしておくといいでしょう。

iDeCoは60歳以降しか受け取りできない

NISAは、いつでも金融商品を売却してお金を受け取れるのに対し、iDeCoは60歳以降でなければ受け取ることができません。

NISAとiDeCoのどちらを始めるか悩んだら、まずはお金を受け取るタイミングを60歳まで待つことができるか考えてみましょう。

60歳になる前に、積み立てたお金を使うことが想定されるのであれば、iDeCoよりもNISAにしておいた方がいいでしょう。

iDeCoは投資額が所得控除の対象

NISAは、投資にお金を回したからと言って、元々支払わなければならない所得税は変わりません。

それに対してiDeCoは、投資額が所得控除の対象になるため、支払う所得税額を減らすことができ、節税効果が高い制度となっています。

NISAにおすすめの証券会社

NISA口座を開設することができる証券会社はたくさんありますが、初心者におすすめなのは「SBI証券」と「楽天証券」です。

どちらも大差は無いので、好きな方を選ぶといいでしょう。もちろん、途中で片方からもう片方に変更することも可能です。

SBI証券

SBI証券は、口座開設数が日本一の証券会社です。

国内株式の取引手数料が無料で、海外ETFの買付手数料も無料となっています。

また、SBI証券はIPO株に強く、NISA口座でIPO投資にチャレンジしたい人はSBI証券がおすすめです。

楽天証券

楽天証券は、SBI証券に次いで口座開設数が多い証券会社です。

SBI証券と同様に、国内株式の取引が無料で、海外ETFの買付手数料も無料になっています。

普段から楽天経済圏を活用している方は特におすすめです。

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